日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
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レーザーマイクロダイセクションを利用したシロイヌナズナ葯タペート組織における遺伝子発現様態の網羅的解析
*木本 剛彰柴 博史岩野 恵高橋 宏和中園 幹生藤田 雅丈倉田 のり磯貝 彰高山 誠司
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p. 0972

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抄録
葯タペート組織は葯壁の最も内側に存在する組織であり、花粉の形成や稔生に重要な役割を果たすとされているが、その機能は不明な点が多い。また、タペート組織は花粉の成熟に伴い、プログラム細胞死を起こして消失することが知られているが、この細胞死のメカニズムについてもほとんど明らかでない。このようなタペート組織の働きを解明するためには、タペート組織で発現する遺伝子群を詳細に明らかにすることが重要である。
本研究では、タペート組織における遺伝子発現様態を網羅的に解析するために、レーザーマイクロダイセクションを用いて、シロイヌナズナの蕾からタペート組織を単離した。そして、当該組織からtotal RNAを抽出し、マイクロアレイによる遺伝子発現解析を行った。また、同じ葯サンプルから小胞子および葯壁細胞を同様に回収し、遺伝子発現解析を行った後、タペート組織の遺伝子発現プロファイルと比較した。本発表では、上記のマイクロアレイ解析を通じて、タペート組織における遺伝子発現様態に関する最新の知見を示す。
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© 2011 日本植物生理学会
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