抄録
福井県内の小・中学校に対して,近年増加傾向にある「キレる子ども」に関する実態調査を行った.間欠爆発症(IED)が疑われる児童・生徒は回答が得られた小学校と中学校のうち48.3%,28.6%に在籍し,全児童・生徒数の0.84%,0.28%に相当し,いずれも男児が多かった.学年別では小学校3 ~ 4年生の割合が最も大きかった.感情爆発の要因は,本人の発達特性の悪化が最も多かった.教師が有効と感じた対応は個人の特性に応じた関わり,普段から本人との信頼関係を築くことや自尊心の向上があげられた.感情爆発時はクールダウンが行える場所や適切に対応できる人材の確保が有効であった.さらに,学校全体として対応し,保護者や関係機関と友好な関係を保ち連携することも重要であった.一方で,児童・生徒の感情を無視した強制的な対応は不適切であった.「キレる子ども」への対応に医療への期待が寄せられており,今後「小児のIED」に対する医学的評価に基づいた多職種による連携・支援システムの構築が望まれる.