抄録
精神不調があり,かつ子どもが発達障害児である養育者2事例に対して,個別のペアレント・トレーニング(以下,PT)に養育者のメンタルケアを併用した支援を行った.養育者自身が心身の状態を整えつつPTに臨むことで,養育スキルの学びと実践が促進され,安定した養育姿勢や子どもへの関わり方についての自信が育まれるだけでなく,子育てを通して養育者自身の自己理解や自己受容が促される可能性が示唆された.また,子どもを診察する小児科医,養育者を診察する精神科医,PTを行う支援者が連携し合うことで,子どもと養育者双方のアプローチに好影響をもたらす可能性が考えられた.今後は精神不調のある養育者を対象とした子育てプログラムの開発や支援体制の充実が望まれる.