算数障害は数感覚,数的事実,計算,数学的推論の困難に分けられる.海外では数感覚の成績がその他の成績と有意に関連することが報告されているが,低年齢における関連性は明らかにされていない.また,数の捉え方は文化によって異なり,これらの関連性について本邦では確認されていない.そこで,本邦において数感覚,数的事実,計算,数学的推論の基礎データを収集し,その関連性を明らかにすることを目的とした.対象は,公立小学校の通常学級に在籍する4年生188名,1年生371名,2年生330名とし,数感覚(数感覚序数性および数感覚基数性)と数的事実,計算,数学的推論(4年生のみ)の課題を実施した.その結果,数感覚基数性が数的事実,計算の一部と有意に関連することが明らかになった.本研究の結果は,数感覚が数的事実,計算と有意に関連する先行研究の結果を再現し,この関連は年齢を超えて共通すると考えられた.