2023 年 39 巻 1 号 p. 20-29
IVR(interventional radiology)の手技は,血管系の手技(vascular intervention)と非血管系の手技(non-vascular intervention)に大別される.対象となる疾患は出血や腫瘍,血管奇形など非常に多岐にわたる.日々の臨床では,血管系の手技が多用されるが,対象となる部位や疾患に応じて非血管系の手技も頻用されており,両者を併用した手技も存在する.また,IVRでは手術と比較して侵襲性の低い治療が可能であるため小児においても多く行われている.
今回,日常臨床において当科で頻繁に施行している腹部・骨盤部領域の手技に関して症例を提示しながら自験例を中心に解説する.