日本小児放射線学会雑誌
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最新号
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特集 小児の画像検査のコツ
  • 中川 基生
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 2 号 p. 68
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/20
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  • 森田 有香
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 2 号 p. 69-74
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/20
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    頭部MRIは被ばくすることなく,多くの形態学的情報・機能的情報をもたらすことができる画像検査である.しかしながら,MRIは検査時間が長いため,未就学児のほとんどや障害のある児では鎮静処置が必要となる.また,成人や年長児の脳と比較して水分含有量の多く,髄鞘化の未熟な新生児や乳幼児では,小児に合わせたパラメータ設定や,必要な撮像シークエンスの選択を予め行っておかなければならない.本稿では,小児頭部MRIを撮像する上で知っておいていただきたいコツについて解説する.

  • 谷 千尋
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 2 号 p. 75-83
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/20
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    CT,MRIが画像診断の中心となっている現在においても小児の画像診断における超音波検査の果たす役割は大きい.放射線被ばくがなく,ベットサイドで繰り返し検査を行うことができる点が超音波検査の最大の魅力である.超音波検査の欠点としては,検者によって検査の質が大きく左右されることである.多くの症例を経験することが上達への近道であり,自分の中でスクリーニングの手順を確立し,常にそれを実行していくことで異常像に気づきやすくなるはずである.

    本稿ではスクリーニングの小児腹部超音波検査のちょっとしたコツについて述べていきたい.

  • 青木 英和
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 2 号 p. 84-91
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/20
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    CT検査は放射線被ばくによる発癌リスクがあるため,単純X線写真や超音波検査が画像診断の基本であるが,それらの検査で十分な情報が得られない場合や緊急性の高い場合などでは,短時間に広範囲の客観的情報が得られるCT検査の利点は大きい.適切な撮影を行うためには,患者の状態や検査目的の情報共有など,臨床医と放射線診断医のコミュニケーションが欠かせない.小児は脂肪が少なく組織コントラストが得られにくいことが多いため,不明熱精査や腫瘍評価などでは造影CTが推奨される.術前や動脈性出血疑いで動脈相が必要な場合は多相撮影の適応となるが,経験的には,3相以上の撮影が必要なケースは少ない.しかし,小児では体格や検査目的に応じて必要な造影剤量や至適な撮影タイミングが異なるため,撮影方法を一律に決めることが難しい.本稿では,当施設での経験を元に,小児体幹部造影CTの適正な撮影方法について考察する.

  • 齋藤 祐貴
    原稿種別: 特集
    2022 年 38 巻 2 号 p. 92-96
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/20
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    腸重積症は小児救急外来でしばしば遭遇する緊急性の高い急性腹症の一つであり,注腸造影および非観血的整復は診断・治療において重要である.しかし,画像モダリティとしてX線透視・超音波検査が,使用する媒体としてヨード造影剤・バリウム・空気が選択肢としてあり,施設ごとでその方法や使用機材が異なる.各施設の環境によって適切な方法を選択すべきではあると考えるが,本稿では当院で実際に行っている方法を例として紹介しながら腸重積の診断と治療について呈示する.

症例報告
  • 待鳥 航, 安井 ひかり, 川上 兼堂, 山西 純, 中山 彰, 東 聡美, 福田 清香, 岩本 眞理
    原稿種別: 症例報告
    2022 年 38 巻 2 号 p. 97-102
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/20
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    腸管嚢胞性気腫症(pneumatosis cystoides intestinalis; PCI)は腸管壁内に小嚢胞状の気腫が形成された状態であり,小児での報告は稀である.今回我々は持続する粘血便を契機にPCIに気付かれ,高濃度酸素療法が有効であった脊髄性筋萎縮症I型の9歳女児例を経験した.特徴的な画像所見を把握していればより早期にPCIを発見できた可能性があったため症例報告する.

  • 多賀 香織, 藤澤 麗子, 清水 陽, 佐藤 仁志, 伊藤 順庸, 岡島 英明, 安藤 誠, 王 錚, 犀川 太
    原稿種別: 症例報告
    2022 年 38 巻 2 号 p. 103-108
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/20
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    軸性脊椎骨幹端異形成症は,軸性骨格と四肢骨近位部の骨幹端に異形成を示し,網膜色素変性症を伴う稀な常染色体潜性遺伝病(劣性遺伝病)である.症例は5歳女児.1歳頃から胸郭変形が出現し,両側乳頭の外側下部が陥凹していた.画像検査にて,肋骨の短縮,肋骨前縁のフレアリングおよび大腿骨近位骨幹端の不整像を認めた.四肢骨遠位部の異常は認められなかった.視力は高度に低下し,網膜電図にて網膜色素変性症と診断された.遺伝子解析にてCFAP410遺伝子にホモ接合変異が同定され,臨床症状と合わせて軸性脊椎骨幹端異形成症と診断した.本例に認めた骨変形は,骨幹端異形成症における骨の成長様式で説明し得る特徴的な所見であった.骨系統疾患を疑う際は,骨の成長様式と部位ごとの特徴を理解することが重要である.

  • 植原 実紅, 西 明, 五十嵐 恒雄, 諸田 潤一郎, 本間 春奈, 今井 朗, 倉田 加奈子, 石毛 崇, 小林 靖子, 滝沢 琢己
    原稿種別: 症例報告
    2022 年 38 巻 2 号 p. 109-114
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/20
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    10か月時に先天性胆道拡張症,戸谷分類IV-A型で肝外胆管切除術と肝管空腸吻合術を行った女児.術前から左右両葉に多発性の肝内末梢胆管の嚢胞状拡張を認め,術中胆道造影で嚢胞と胆管の交通を確認した.11歳時に心窩部痛と発熱を主訴に来院し,腹部超音波検査で肝左葉に嚢胞成分と充実性成分を含む約20 mmの腫瘤及び後方エコーの増強を認めた.腹部造影CTでは,腫瘤自体の造影剤による増強効果はなく,周囲は動脈相早期に濃染された.術前より認めていた肝内拡張胆管に一致していたことから,胆管炎に伴う肝膿瘍と診断した.抗菌薬による治療で改善し,第21病日に退院した.膿瘍部の嚢胞は残存していたが,患者・家族に外科的治療の希望がなく,保存的に経過観察した.現在まで3年5か月間,肝膿瘍の再発はない.先天性胆道拡張症術後患者では,合併症の発生を念頭に置いたフォローが必要である.

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