日本小児放射線学会雑誌
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特集 肝胆膵・消化器疾患の画像Up Date
  • 神保 圭佑
    原稿種別: 特集
    2025 年41 巻2 号 p. 80
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/17
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  • 服部 真也, 羽柴 淳
    原稿種別: 特集
    2025 年41 巻2 号 p. 81-91
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/17
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    本稿は小児期発症の肝疾患のうち,Fontan術後肝疾患(FALD),胆道閉鎖症による肝硬変,下垂体機能低下症に伴うMASLD/MASHを概説する.いずれも肝の線維化,肝硬変に至るリスクが高く,小児期から成人期に至る多領域連携と長期経過観察が必要な病態である.FALDはFontan循環に伴って生じる高い中心静脈圧とそれによる慢性的なうっ血が主たる原因であり,肝線維化と肝結節の画像評価が重要である.胆道閉鎖症は葛西手術後にも多くの症例で線維化が進行し,胆管炎,肝内結石や門脈圧亢進症が問題となる.下垂体機能低下症ではMASLD/MASHが好発し,線維化が進行して肝硬変にまで至る例がある.原因として特にGH/IGF-1の低下が示唆されている.非侵襲的に肝の脂肪沈着を定量評価できる手法として,PDFFなどMRIの有用性が注目されている.

  • 古田 繁行, 藤川 あつ子
    原稿種別: 特集
    2025 年41 巻2 号 p. 92-101
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/17
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    小児の外科的肝疾患である腫瘍,外傷,血管・門脈異常症について画像診断を中心に総説した.肝腫瘍は年齢やAFP値と併せたUS,CT,MRIを用いた多面的評価が必要で,肝芽腫・小児肝細胞癌ではPRETEXT分類に基づいて病期診断と治療方針を決定する.肝外傷ではFASTによる初期評価と造影CTが重症度判定に不可欠で,PECARNルールにより不要なCT回避が推奨される.肝血管・門脈異常症では,先天性門脈体循環シャント,肝外門脈閉塞症,静脈管開存症の正確な診断が重要で,US,CT,MRI,血管造影が治療方針決定に寄与する.

  • 宮坂 実木子
    原稿種別: 特集
    2025 年41 巻2 号 p. 102-110
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/17
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    日本の小児肝移植医療は,生体肝移植が主体に発展してきた.1997年に臓器移植に関する法律が制定され,脳死後の臓器提供が可能となり,2010年7月の臓器移植法の改正で,15歳未満の脳死後の臓器提供ができるようになっている.臓器移植に関連した画像診断検査は,脳死判定の判断やレシピエントの術前,術後評価,肝移植ドナーの術前評価に不可欠である.小児肝移植の適応疾患は多岐にわたるが,胆汁うっ滞性肝疾患である胆道閉鎖症が最も多い.そのほか,腫瘍性疾患として肝芽腫,血管腫,劇症肝炎,代謝性肝疾患,先天性門脈大循環短絡などが挙がる.これら肝移植の適応となる肝疾患,肝移植手術に必要な血管や胆管解剖などを含めた画像を踏まえて,適切な画像検査を実施,評価することが大切である.

    本稿では,肝移植の適応となる代表的な肝疾患および術前評価,肝移植ドナーの術前評価として必要な知識について解説する.

  • 乗本 周平
    原稿種別: 特集
    2025 年41 巻2 号 p. 111-124
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/17
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    小児の胆道疾患は稀ながら日常診療で遭遇しうる重要領域である.中でも胆道閉鎖症と先天性胆道拡張症/膵・胆管合流異常症は画像診断の寄与が大きく,迅速かつ適切な診断が予後を左右する.本稿では,胆道閉鎖症における超音波検査のポイント,鑑別疾患,術後フォローの勘所などを総整理する.さらに,先天性胆道拡張症/膵・胆管合流異常症については,特徴的画像所見や合併症を中心に概説する.また,小児の膵腫瘍はその希少性から診断に苦慮することも少なくないが,圧倒的に充実性偽乳頭状腫瘍の頻度が高い.この腫瘍を重点的に概説して全体像を把握する.

    近年の画像診断技術の進歩や症例の蓄積によって,これらの疾患の病態生理や診断プロセスは日々updateされている.本稿では最新の知見も踏まえながら,画像診断の“現在地”を総括する.

  • 宮田 恵理
    原稿種別: 特集
    2025 年41 巻2 号 p. 125-132
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/17
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    小児消化管疾患における画像検査として,単純X線検査,超音波検査,CT・MRI検査,消化管造影検査,消化管内視鏡検査,核医学検査などが挙げられるが,疾患や年齢,放射線被ばくと検査の必要性を考慮し,適切な画像検査の選択が求められる.特に超音波検査はあらゆる年齢の小児患者で施行でき,リアルタイムで情報を得られるため汎用性の高い検査であり,追加検査を行うかの判断材料ともなり得る.代表的な疾患の画像の特徴を把握し画像検査を活用することで,今後の診療の一助となると幸いである.

  • 下島 直樹
    原稿種別: 特集
    2025 年41 巻2 号 p. 133-140
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/17
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    先天性食道閉鎖症では胎児期に胃泡の消失,羊水過多に加えて上部食道が描出されるpouch signが特徴的である.出生後はレントゲンで腹部にエアを認めるか否かによりA型とC型を鑑別する.先天性腸閉鎖症ではdouble bubble signやtriple bubble signが典型的な画像所見で,臍帯潰瘍を合併すると子宮内死亡の原因となるが,出生前の画像診断は困難で課題である.ヒルシュスプルング病は出生後の臨床症状に加え,注腸造影での口径差確認が診断や病変範囲の把握に有用である.鎖肛では胎児期にtarget signが描出されるかが診断上重要で,出生後は造影検査で病型を決定し,さらに術前MRIで括約筋群を評価して理想的な手術デザインを行う.壊死性腸炎は超低出生体重児に多い重篤な疾患で,進行すると腸管壊死や敗血症を伴い致死率も高く,画像上は腸管壁内ガスや門脈内ガスの確認が診断の鍵となる.

  • 吉元 和彦
    原稿種別: 特集
    2025 年41 巻2 号 p. 141-147
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/17
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    現時点で小児の消化管についての画像診断で最も情報量が多いモダリティーはエコーであるが,このことは一般の医師にはあまり知られていない.

    エコー検査は腸重積の診断を確定するだけでなく,手術所見と病理所見をあわせた情報を得る事ができる.

    急性虫垂炎のエコー検査を行う際には,病理学的な変化を直接描出することができる.エコーによる腸管壁の血流評価も以前に比べると格段に精度が高くなっている.

    腸回転異常を伴う中腸軸捻転による虚血が重度になる前に診断することができるようになっている.

    腸閉塞については,未だ術前に詳しく理解することは難しいが,虚血の程度,腸閉塞の原因などについて以前よりも情報を得た上で手術に臨むことができるようになっている.

編集委員会(Associate editor)
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