小児骨髄炎の画像診断は,単純X線写真,次にMRIが第一選択であり,骨髄炎の存在診断および広がり診断,デブリドマンを必要とする膿瘍の有無,骨端線をこえる病変など成長障害リスク因子の評価,血栓症など随伴合併症の有無の判断が求められる.そのために発達過程の骨の解剖学的・生理学的特性を理解し,年齢に応じたMRIプロトコールの組み立てが望まれる.読影におけるポイントとしてブドウ球菌等の急性細菌性骨髄炎とマイコバクテリウム等の弱毒菌による画像所見の差異,亜急性・慢性骨髄炎の画像所見を述べる.小児の骨髄炎では晩期合併症としての成長障害が大きな問題となるため,的確な早期診断が望まれる.