2025 年 41 巻 1 号 p. 24-31
本総説は左横隔膜ヘルニア(CDH),先天性肺気道奇形(CPAM),食道閉鎖症,肺分画症,先天性上気道閉塞症候群(CHAOS)に対する胎児MRI撮影の注意点と読影のTIPSを示した.また著者らの施設でのこれらの胎児MRIの研究,論文報告を交えて紹介した.CDHとCPAMにおいては縦隔の偏位の評価が必要でMSAの計測が役立つ.食道閉鎖症の診断にはシネモード撮影によるダイナミックな観察が有用である.肺分画症の診断にはSSTSE法による撮像が不可欠である.また食道気管瘻のあるCHAOSの診断,計測方法を示した.適切な検査と適切な読影ポイントは胎児MRI診断に必要な知識である.