抄録
ドラム走査型微小濃度計 (ドラムスキャナ) は, 画像濃度のディジタル計測手段として最もよく使われる。写真測量・リモートセンシングの分野での使用にあたっては, その位置と濃度値の精度がどの程度であるかを知る必要があるが, この報文はドラムスキャナの位置精度検査法を提案し, 1つの事例を紹介した。位置精度は実用の観点から位置再現性と幾何学的歪に分け, それぞれの検査法と, 基礎となる統計的手法を示した。とくに幾何学的歪から相関性のある信号と無相関雑音を分離し, 機械のぶれや測定誤差の大きさを評価するために最小二乗フィルタリングを使った。