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コンドライト隕石はそのグループごとに、内部に含まれるコンドリュールの平均サイズとコンドリュール含有率(vol.%)が異なる。このふたつの量には相関があるように見えるが、私たちは今回の発表において、その相関が衝撃波加熱コンドリュール形成モデルによって説明可能であることを示す。私たちが行なったコンドリュール形成の数値シミュレーションの結果、前駆体ダスト粒子を隕石内に見られるほど大量にコンドリュール化するには、ある適切な衝撃波強度(衝撃波速度、ガス数密度)が必要であることが分かった。また、衝撃波によって形成されるコンドリュールのサイズ分布は衝撃波強度に依存するが、上記の衝撃波強度において形成されるコンドリュールの平均サイズはほぼ100-300μm程度になることも分かった。これらの結果は実際の相関及び平均サイズをよく説明している。