抄録
小惑星4Vestaは火成作用を受けた表面組成、その非一様性、HED隕石の母天体と考えられていることなどから非常に特徴的な小惑星であるといえる。1807年の発見以来多くの測光、分光観測が行なわれてきた。
今回、2003年2月20日から5月21日までに、木曽観測所105cmシュミット望遠鏡とKONICを用いた赤外領域での測光観測、10cm屈折望遠鏡とECASフィルタをつけたMUTOH CV-16 CCDカメラを用いた可視領域での測光観測、県立ぐんま天文台65cm望遠鏡と小型低分散分光器を用いた可視・近赤外分光観測を行なった。
局所的な違いとともに宇宙風化作用についての考察を報告する。