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近年、発見が相次いでいる系外惑星は我々の太陽系とは掛け離れた惑星軌道を持つものも多く、惑星系の惑星配置は非常に多様であることが明らかになってきた。この惑星配置の多様性の起源を理解する上で、形成途中の惑星の様子を知ることができれば大きな手掛かりとなるであろう。現在計画中の ALMA(アタカマミリ波サブミリ波干渉計) では、その高い空間分解能によって原始惑星が原始惑星系円盤中で形成しつつある様子を空間的に分解することが可能となる。この来るべき ALMA による観測に向けて、形成されつつある惑星を持つ原始惑星系円盤がどのように見えるかを、我々が従来より行ってきた巨大ガス惑星形成の流体シミュレーションから得られたガス降着率を用いて調べたので、その結果を報告する。