主催: 日本惑星科学会2004年秋季年会実行委員会
長周期彗星の故郷・オールト雲は、太陽から数万AUの位置に球殻状に分布すると考えられている。しかし、その存在はいまだ観測的に証明されていない。そこで離心率が大きく惑星領域に落ちてきている天体を検出することを考えた。すばる望遠鏡Suprime-Camのアーカイブデータからのオールト雲天体検出を目指す。 まず、オールト雲天体の検出可能性を見積もった。14平方度に1つの天体が検出できるはずである。次に、移動天体を効率良く検出するための解析方法を開発した。この方法で実際にデータ解析を行ない、高黄緯で移動天体の発見に成功した。また、検出した天体の軌道要素についても議論する。