抄録
低速度衝突は惑星形成の中でダストから微惑星に至る進化の過程や土星のリング粒子の衝突などを考えるうえで重要な素過程である。そこで我々は50%程度の空隙率を持つ石膏球を用いた低速度衝突実験を行い、その結果石膏球に圧密が生じ、反発係数に影響を及ぼすことを見出した(2006年惑星科学会)。本研究では石膏球の空隙率を変化させることによる圧密の程度の変化を調べるほか、圧密によるエネルギー散逸をより詳細に定量的に求めるとともに、回転などの他のエネルギー散逸の要素も考慮した反発係数への影響を調べ、議論を行う。