日本予防理学療法学会 学術大会プログラム・抄録集
Online ISSN : 2758-7983
第10回 日本予防理学療法学会学術大会
セッションID: YP-27-3
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予防ポスター27(予防未来)
同時に複数の利用者へ運動を提供する体制の中で、運動機能向上を図るための工夫
小林 崇邦三瓶 千恵小日向 瑞木西川 夏生若月 慶太岡本 美鈴髙橋 実佑増田 貴代子清水 美香子清水 輝夫
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抄録

【はじめに、目的】

当院リハ科では、2017年7月1日の地域包括ケア病床開設以来、患者複数人に対し療法士1人名+他職種で運動機会を提供する方法を模索してきており、現在は専従理学療法士1名、鍼灸師 (みなしPT)1名、看護助手1名の3名体制で、 38床の地域包括ケア病床に対応している。2023年5月1日に法人内に看護小規模多機能型居宅介護あい (看多機)が開設され、同様に理学療法士 (PT)1名+他職種の体制での関りを開始したので報告する。

【方法】

対象:当法人看多機の現在の利用者9名 (定員は29名)中、何らかの方法で歩行が可能な利用者7名 (男性3名 女性4名 年齢85.7±5.3歳)。方法:運動は主に病院リハ室で行い、休息時間も含めトータルでも1時間未満で実施した。筋力増強機器・エルゴメーター・アクティブビデオゲームでの運動メニューをPTが立案し、主に看護助手・介護福祉士が運動を提供した。PTは主に、介助下での起立~歩行を行った。Short Physical Performance Battery (SPPB)、FIMを用い、開始時の 患者の運動機能について評価した。また今後、3ヶ月毎の推移を調査する予定。

【結果】

開始時のSPPBは、高機能といわれている10~12点0名、中機能といわれている7~9点3名、低機能といわれている 0~6点4名だった。FIM運動項目は76点以上3名、21点~75点 4名、20点以下0名だった。SPPB中機能例とFIM 76点以上例は同一の3名だった。

【考察】

当院地域包括ケア病床へ入院した患者は、疾患別リハ料を算定できるような濃密な関りではなくても運動機能の維持 ・向上が図れている。今回開設した看多機でも同様に、運動機能の維持・向上が図れることが示唆できるものと考える。

【倫理的配慮】

研究の内容、趣旨について利用者・家族に説明し、同意を得た。

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