日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第43回日本臨床薬理学会学術総会
セッションID: 43_3-C-EL06
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教育講演
検定結果を適切な結論につなげるための3つのステップ
*井上 永介
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抄録

臨床研究の結果解釈において、仮説検定の結果であるp値を適切に解釈することは重要である。仮説検定の基本を理解せずにp値を計算して解釈すると、「p<0.05」のみに注目して解釈することになり、多くの場合は実際に言えることよりも強い結論をすることになる。この問題の原因は多岐にわたるが、研究計画の重要性を軽視していることはその一因である。研究計画書では「主要評価項目をひとつ定める」「主要評価項目の解析方法を記載する」「研究に登録する人数の根拠を科学的に定める」など求められることがあるが、これらはすべてp値を適切に解釈するために必要なステップである。本教育講演では、仮説検定を基礎から解説し、仮説検証のためのp値と名目p値の解釈方法の違いについて触れ、生物学的同等性試験を例として検定に対する理解を深めていく。

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