主催: 日本臨床薬理学会
【目的】当院では2018年4月にポリファーマシー対策チーム(以下PPTと略す)を発足し、5年が経過した。病棟カンファレンスにおいて主治医に対しPPTから処方変更の提言を行った。また、ポリファーマシー対策普及活動としてポスター掲示による周知を行った。これらの活動が処方薬剤数の削減にもたらす効果を明らかするため検討を行った。【方法】対象期間中(2018年4月1日~2023年3月31日)に退院した患者を対象に、「入院時と退院時の内服薬剤数の差」「(旧)薬剤総合評価調整加算算定件数」「薬剤総合評価調整加算算定件数」「薬剤調整加算件数」を集計した。【結果】「入院時と退院時の内服薬剤数の差」は、2018年度が患者一人あたり平均+0.1剤/年増加であったが、2022年度においては患者一人あたり平均-0.1剤/年減少となった。「(旧)薬剤総合評価調整加算算定件数」は、PPT活動前の2017年度が14件であったのに対して2022年度は76件であった。「薬剤総合評価調整加算算定件数」は2020年度が314件、2021年度は343件、2022年度は318件であった。「薬剤調整加算件数」は2020年度が117件、2021年度は92件、2022年度は82件であった。【結論】PPT活動開始により「入院時と退院時の内服薬剤数の差」「薬剤総合評価調整加算算定件数」「薬剤調整加算件数」が増加し、処方薬剤数の削減にもたらす効果があることが示された。