主催: 日本臨床薬理学会
会議名: 第45回日本臨床薬理学会学術総会
開催地: さいたま市
開催日: 2024/12/13 - 2024/12/14
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【目的】日本国内の研究公正の推進にむけた取り組みは着実に進展を見せている。しかし、研究不正事案は依然として発生しており、「不正行為を抑止する環境整備」(「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」(文部科学省, 2014))がより効果的な形で実践されることが求められている。その一歩として、研究現場における研究公正の実態を的確に把握し、その結果を研究機関の取り組みに活用していくことが重要であろう。発表者たちは、研究公正についての研究者や学生の認識の実態を把握し可視化するための質問紙調査を開発し、その結果を研究機関の担当者が容易に理解できる可視化ツールの開発に取り組んできた。本ツールを、特に臨床研究現場の実態把握に特化したものとし、臨床研究実施機関で利用する際の課題を明確にすることが本研究の目的である。 【方法】本研究は、(1)臨床研究現場に即した質問紙調査の開発と、(2)調査結果を分かりやすく簡単に可視化するツール開発から構成される。(1)については、2020年度に開発した総合大学等で実施可能な研究公正質問紙をもとに作成する。臨床研究の現場での実施・活用に適した質問項目とするため、臨床研究の実施にかかわる研究機関や部局等の担当者に対してヒアリング調査を実施した。その際、(2)に関しても聴取し、現場の意向や実情を踏まえ、調査結果を多様な観点から可視化できること、研究機関の担当者が容易に操作可能なこと、できるだけ安価に(可能であれば無償で)研究機関に導入可能なこと等を要件に、ひろく研究機関で利用されているTableauに実装する形でツール開発を実施した。 【結果・考察】これまでの調査で、研究室をベースに研究活動が展開される大学での研究とは大きく異なっていることや、機関で調査の実施、可視化ツールの導入にあたっての具体的な要望や状況等が明らかになった。とくに、他機関の結果等と照合したいという要求が高いことが明らかになっており、その要求を踏まえた仕組みについて、現在、検討を行っているところである。 【結論】これまでのヒアリング調査から、研究活動の現場における研究公正の実態把握について一定のニーズがあることが明らかとなっている。今後、可視化ツールの導入を推進する仕組みについて多角的に検討するとともに、臨床研究の実施にかかわる機関で活用できる研究公正の実態把握のツール開発に引き続き取り組んでいく。