日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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第3回JSCPTサロン:RWD/カルテデータとファーマコメトリクス-DX時代のあるべき医療現場への情報提供を可能とするための論点整理
貝原 徳紀
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p. 33_-

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抄録

過去2回のJSCPTサロンの議論を経て、我々企業の臨床薬理担当は、臨床現場の医師に対して新薬の実臨床における使い方の有益なガイダンスとして、有効性や安全性が変わる可能性の高い患者サブポピュレーションについての情報提供について責を負う必要がある。開発途上の治験から必ずしも十分得られないこうした情報について、市販後のリアルワールドデータ(RWD)は、有用なリソースとして利用されるべきである。 しかしながら、医薬品開発で汎用されるファーマコメトリクス(PMx)或いは曝露反応解析のための説明変数となる、薬物曝露量の情報は、通常の薬物ではRWDからは得られない。一方、有効性や安全性をポピュレーションごとに相対比較するための情報については、例えば抗がん剤などの場合、投与量の増減や次ライン治療への切替えまでの期間といった、有効性や安全性のサロゲートとなり得る情報は得られる。説明変数として、患者ポピュレーションを特徴付ける背景因子を用いることで、薬物曝露量の情報が無くてもPMx解析ライクなアプローチにより有効性や安全性に影響を及ぼし得る要因探索が期待できる。 そこで、セッション最初のこの講演では、RWD或いはカルテデータの利活用の一環として、PMx解析手法の応用により、実臨床へ有用な情報提供を実現する意義やその可能性について議論する。更に、RWD活用と医療現場への情報提供の実現のかめの課題や限界についての論点を提示し、各分野の専門家並びにフロア参加者からのご意見を頂くパネルディスカッションを通して、実現に向けての一助としたい。

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