主催: 日本臨床薬理学会
会議名: 第45回日本臨床薬理学会学術総会
開催地: さいたま市
開催日: 2024/12/13 - 2024/12/14
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背景: グローバル同時開発という新規薬剤開発の新たなトレンドに伴い、臨床薬理試験のデザインは、国内とグローバル双方の開発のニーズを効率的に充足させ、既存データのナレッジギャップの解消に対応することが重要である。今回、ひとつの試験に国内およびグローバル開発に寄与しうる複数の目的を持たせることにより、効率的な開発戦略に貢献した2つの事例を共有する。 ケース1: Vupanorsenは、angiopoietin-like 3(ANGPTL3)mRNAを標的とする第2世代のアンチセンスオリゴヌクレオチドであり、血中の脂質およびアポリポ蛋白を減少させることが示されている。日本人成人を対象とした国内第1相試験では、vupanorsenの安全性、忍容性、薬物動態(PK)、および薬力学(PD)の各データが得られた。また、外国で実施された試験の用量レベルを超える高用量を含む単回用量漸増試験として実施することで、グローバル第2b相試験を実施するために必要とされる新たなPK、PD、および安全性データも提供できた。 ケース2: Zavegepantは、高親和性の低分子カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体拮抗薬であり、成人片頭痛の発作急性期における点鼻薬スプレー(NS)として米国で承認されている。Zavegepant NSによる健康成人を対象としたPK試験は、従来の静脈血採取とマイクロサンプリングによる薬物濃度分析法から得られるPKデータを比較することを主目的として実施された。全参加者14人のうち4人は日本人が登録され、日本人のzavegepant NSのPKおよび安全性データが得られた。Zavegepantの有効性および安全性を評価する後期の臨床試験は、片頭痛の急性治療薬としての効果を評価する意図から、PKサンプリングは計画されていないため、本試験で得られる日本人のPKデータは、日本の臨床データパッケージをサポートするものとなる。 結論: 今回提示した事例は、新薬開発のタイミングに応じて、臨床薬理試験を戦略的かつ革新的なデザインで実施することで、地域の規制要件を満たすデータを得るとともに、新たなデータを追加することでグローバル開発プログラムにも貢献できることを示した。