日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
最終製剤を用いた食事の影響試験の実施に関する検討
本間 尚子
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p. 66_-

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抄録

経口製剤の開発において薬物動態プロファイルを理解するためには、消化管からの薬物の吸収に対する食物摂取の影響を評価することが不可欠である。本邦では、「医薬品の臨床薬物動態試験について」(平成13年6月1日付け医薬審発第796号)において、経口製剤では最終製剤を用いて消化管吸収に及ぼす食事の影響を評価することが記載されている。一方で、米国FDAのガイドラインでは、Biopharmaceutics Classification System(BCS)分類において原薬の溶解性及び膜透過性が高いクラス1に該当する即放性製剤の80%以上は食事による影響を受けないとされ、BCSクラス1の即放性製剤については食事の影響試験を免除する可能性があることが記載されている。本邦においても、溶解性や膜透過性を踏まえて最終製剤を用いた食事の影響試験の必要性を柔軟に検討できるのではないかと考え、本邦で承認された医薬品を対象として、薬物の溶解性及び膜透過性に対する食事の影響の関係性について調査を行った。 医薬品医療機器総合機構(PMDA)が設立された2004年以降に本邦で承認された新医薬品を対象に、食事の影響試験の結果と生物薬剤学的特性(溶解性、膜透過性、バイオアベイラビリティとの関係を調査した。その結果、BCSクラス別に、絶食投与時に対する食後投与時の最高血中濃度(Cmax)及び血中濃度-時間曲線下面積(AUC)の比の分布に特徴が認められた。 本検討を踏まえ、将来的には、溶解性、膜透過性やバイオアベイラビリティが高い場合には、開発製剤の食事の影響に関する既存情報を活用する等、最終製剤を用いた臨床試験の実施以外のアプローチにより食事の影響を評価する可能性が考えられる。バイオアベイラビリティに影響を及ぼす可能性のある特性をさらに可視化するためのモデリングアプローチも組み合わせながら、食事の影響に関する既存情報を活用するためのBest practiceが提示されることが今後期待される。

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