主催: 日本臨床薬理学会
会議名: 第45回日本臨床薬理学会学術総会
開催地: さいたま市
開催日: 2024/12/13 - 2024/12/14
p. 90-
【目的】次世代臨床研究センター研究開発支援室は、プロジェクトマネジメント業務を中心に学内外の臨床研究を準備段階から終了まで研究者の要望に応じて、様々な側面から支援している。非常に多岐に渡る業務を実施することやプロジェクトマネジメント業務が理解されないことが多いため、当室で実施しているプロジェクトマネジメント業務を見える化を積極的に進めている。見える化の方法の一つとして、当室の業務内容に要した時間(作業工数)を2019年度から実施してきた。今回、作業工数を調査、分析することで医師主導治験(以下、治験)と特定臨床研究(以下、特定)の支援内容及び支援時間の違いを検討した。【方法】作業工数調査に関しては、当室で実施している業内容を大項目5項目、小項目16項目に分類し、各プロジェクトで共通として作業工数を収集、分析した。作業工数の集計はエクセルを用いて実施した。工数に関しては、年度ごとの集計とプロジェクト毎に準備時間(治験届、j RCTの初回届までの期間)とそれ以降と分類して検討も実施した。【結果・考察】2020年度~2023年度の作業工数の詳細を分析すると、治験と特定の支援の場合での支援時間、業務内容の明確な差異が認められた。特に作業工数が治験に多かった業務としては、資金(薬剤)提供者対応業務、治験薬・研究薬管理業務、安安全性管理業務であった。また、各プロジェクトの初回の治験届・j RCTまでを準備期間として、各プロジェクトの作業工数を分析すると、準備期間として治験で1試験あたり、平均718時間、10.5か月、特定で1試験あたり平均439時間、7.2か月の支援時間・期間を要した。準備期間以降の支援時間にも差が認められた。作業工数をもとに各プロジェクトの利益率を計算することで、プロジェクト毎の利益率が見える化することができた。【結論】プロジェクトマネジメント業務の見える化と手段として、工数管理は非常に有効であると考えている。新規試験の受託時の未来工数の正確性が高まるだけでなく、リソースの柔軟な配置に非常に役立っている。各プロジェクトマネジャーが工数管理する意識や効率化の意識や採算性の意識が芽生えたことが一番の成果であると考えている。