抄録
医療安全への患者参加に関するワールド・カフェ方式のワークショッププログラムを開発し,計105名の多職種を対象に実施した.プログラムは全130分間で,そのうち85分間をワールド・カフェのラウンドにあてた.ラウンドテーマは,患者参加の理解促進につながる3つのテーマで構成し,講義では患者参加プログラムの企画,展開方法を中心に紹介した.受講者の約44%が研修前は患者参加という言葉を知らなかったが,研修後は今後に活かせる議論ができたとする者が全体の約98%を占め,本企画を通じて患者参加を推進するきっかけを提供できたと考えられる.ワールド・カフェ方式のワークショップは,講師からの一方向的な情報伝達ではなく,受講者が自ら主体的に考え,仲間とともに議論を深めるプロセスを辿る.この過程は,医療安全管理者が院内で安全対策立案や展開を進める経過に類似していることから本領域の受講者には親和性が高い方法論と考えられる.