抄録
目的:説明同意文書に特化した監査を行うことで,インフォームド・コンセントの質の改善を目指す.
方法:全診療科の説明同意文書を対象として,2016年度から毎年,21の監査項目を定めて二段階監査を行った.第1段階の監査者は,院内でもっとも患者の視点に近いと考えられる事務職員とした.監査結果を踏まえて,改善に向けた提言を毎年行った.
結果:監査項目のほとんどが80%以上の説明同意文書で適切に記載されていた.ただし,診療行為の他の選択肢の説明と,患者からの質問の有無は不十分だった.改善を求める提言を行い,経年的に改善がみられた.説明文書の内容は,概ねわかりやすいという評価だった.監査者間の評価は概ね一致していた.
結論:説明同意文書に特化した監査を,患者目線に近い事務職員が行うことで,院内のインフォームド・コンセントの現状を把握し,課題を抽出し,改善につなげることができた.