抄録
胸腔ドレーン接続外れは,対策を講じているにも関わらず当院で予期せず発生してきた事案であり,重大事象に繋がる前に対策を講じる必要があった.Safety-Ⅱの視点で日常臨床業務を捉えるために,機能共鳴分析手法FRAM(Functional Resonance Analysis Method)を用いて日常臨床の機能の関係性や機能を修飾する要素を分析することが効果的であると言われている.この事案に対してFRAMを活用し,対策を立案した.
「ドレーン挿入」という機能の構成要素である「資源」に着目し,別規格のコネクター付き接続チューブに変更するという対策をとった結果,胸腔ドレーン接続外れは発生しなくなった.
FRAMを活用し,Safety-Ⅱの視点で機能の関係性や機能を修飾する要素を観察することで,有効な質・安全対策の立案に繫がることが示唆された.