社会学評論
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企画論文・世界社会学会議(ISA)を終えて
21世紀における東アジア社会学の機運と挑戦
ISA2014横浜大会からの思考
陳 立行
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2014 年 65 巻 3 号 p. 344-350

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抄録
本稿は, 初めて日本で開催した第18回世界社会学会議は, 多様な価値に溢れている21世紀の世界に向かって, 東アジア社会学の構築にとって先頭に立つととらえ, それがもつグローバル社会学への挑戦における課題と意義について考えている.
筆者は, 戦後, 歴史, 文化, 宗教, 政治体制が欧米社会と大きく異なる東アジアの国々の近代化への過程に, とくに1990年代から, 情報機器の社会生活への普及によりモダニティの過程を経ず, いきなりポストモダン社会に突入する社会変容に対して, 欧米社会学では限界が現れていると指摘した. これは, これまで現代のジレンマに陥っている東アジア社会学の理論的創新の機運となると論じ, 第18回世界社会学会議の意義を考えた.
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© 2014 日本社会学会
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