社会学評論
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社会システムの計画的変動
-「社会計画」へのシステム論的アプローチ-
佐藤 嘉倫
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1985 年 36 巻 3 号 p. 286-300,403

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抄録

社会計画に関する従来の議論の多くは社会計画に対する規範的要請か社会計画に関する経験的一般化だった。本稿の目的は、このようなアプローチを避け、「社会計画」という社会現象を経験科学の対象として分析でき、かつ社会計画の論理的可能性を追求できるような分析枠組の構築をめざすことである。
この目的のための予備作業として、 (a) 制御の視点から「社会構造」概念を検討し、 (b) 構造制御情報の分類と制御関係の分析を行い、 (c) 社会計画の担い手である拡大意思決定層の内部分析を行う。
以上の予備作業を経た上で、「社会計画」を制御と情報処理の視点から分析する。特に、社会計画が作動する原因と社会計画の目的を達成するメカニズムを中心に分析する。そしてこの分析を通じて、社会計画の目的が必ずしも社会的価値によって設定されるわけではないこと、目的を実現するための手段が必ずしも合理的に選択されるわけではないこと、などを明らかにする。

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