社会学評論
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世界システムにおけるインフォーマライゼイション
伊賀 光屋
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1992 年 43 巻 3 号 p. 266-284,373

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抄録

第三世界のインフォーマルセクターと先進国のインフォーマル経済は従来、相互に関連づけられずに研究されてきた。それらを統一して理解するために、インフォーマライゼイションの諸形態を、世界システムのなかの中心と周辺の諸階層の諸戦略およびそれらの妥協として捉える枠組を提示し、様々な実証例を比較・分類した。その中で、特にフォーマルセクターと有機的に結びついた小規模生産組織に着目した。そして、それらが中心部の内包的蓄積体制の危機を乗り越えるための新しい有機的に結合した蓄積体制をめざす、国際的な産業再編の中で中心的な役割を演じつつあることを論じた。しかし、この世界的規模での柔軟な硬直化は、柔軟な特化論者の言うような、一方的な小企業化やハイロードではなく、分散しながら大企業によって結合された新しい収奪のシステムに他ならないというのが私の主張である。

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