社会学評論
Online ISSN : 1884-2755
Print ISSN : 0021-5414
ISSN-L : 0021-5414
フーコーの未完の系譜学
その変貌の方法論的意味
近藤 哲郎
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 45 巻 1 号 p. 47-60

詳細
抄録

フーコー最晩年の『快楽の活用』と『自己への配慮』に基づいてフーコーの経験的分析手法を体系的に理解しようとする関心のもとで, 1970年代中葉以降のフーコーの変貌を方法論レベルで検討する。本稿では, 『知への意志』における権力分析の構想から最晩年の二つの著書に至るフーコーの変貌を, 権力モデルの変更, 分析水準の一元化, 〈倫理〉の設定という三つの側面から捉え.最晩年における基本的なパースペクティブを明らかにする。

著者関連情報
© 日本社会学会
前の記事 次の記事
feedback
Top