慢性閉塞性肺疾患患者における呼吸困難感の原因を模索する一助として,健常若年女性14名を対象に,6種類の上肢使用日常生活活動の特性を判別することを試みた.各活動の運動負荷を呼吸循環ならびに自覚的運動強度のパラメータで測定し,正準判別分析を行った結果,各6動作は心拍数,酸素脈,呼吸数,一回換気量,酸素摂取量,二酸化炭素排出量,上肢の自覚的運動強度,全身の自覚的運動強度を採用した場合に,約62%の確率で判別可能であった.また「整髪動作」は,呼吸循環反応が少ないにもかかわらず,自覚的運動強度が強い特性が示唆された.