日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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原著
20歳よりの体重変化と閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群
森槌 康貴津田 徹川俣 幹雄長友 寛子増井 太朗林 俊成岡部 由紀子森本 泰夫城戸 優光津田 稔鱒見 進一
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キーワード: OSAHS, AHI, 肥満, BMI, 体重変化, 職域健診
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2002 年 11 巻 3 号 p. 440-444

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抄録

いびき,無呼吸,日中の眠気などを訴えて,終夜睡眠ポリグラフ検査を施行した成人男性112例を対象として,20歳時よりの体重変化とAHIの程度を検討した.

20歳より体重変化が大きくなるにつれてAHIは高くなり(P<0.0001 : 一元配置分散分析),20 kg 以上増加した群で96%,BMIが10以上増加した群のすべてにCPAP保険適用となるAHI20以上の閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群(OSAHS)を認めた.しかし,体重変化の少ない群にも重症のOSAHSが認められ,加齢の影響,または解剖学的な問題により,体重増加が少なくても重症のOSAHSにいたったのではないかと考えられた.

いびき,無呼吸があり体重増加を伴っている群に対しては,早期にOSAHSの診断,治療,減量などのアプローチをすることが,職域健診などで可能であると考えられた.

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© 2002 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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