日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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ランチョンセミナーⅦ
包括的呼吸リハビリテーションにおける栄養指導の重要性
野村 浩一郎
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2003 年 12 巻 3 号 p. 313-317

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抄録

COPD患者において体重減少は独立した予後因子である.そのように栄養管理は重要であるにもかかわらず,包括的呼吸リハビリテーションにおいては栄養療法のエビデンスは運動療法ほど確立しているとはいえない.体重減少のあるCOPD患者の栄養指導の基本は,高カロリー・高蛋白食で肺性心のあるような場合には塩分制限とし,炭水化物も控えることが望ましいとされている.しかしながらこれはわが国の高齢者の味覚にとっては正反対の指導内容であることが栄養指導をする際に問題となっている.COPDの病態のみならず,わが国の高齢者の味覚を意識した栄養指導を模索することが大切であると考える.

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© 2003 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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