日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
原著
COPD患者の運動耐容能に関与する因子
―Shuttle Walking Testによる評価―
清川 憲孝高橋 仁美菅原 慶勇笠井 千景土橋 真由美敷中 葉月加賀谷 斉本間 光信佐藤 一洋佐竹 將宏塩谷 隆信
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 12 巻 3 号 p. 339-344

詳細
抄録

慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の運動耐容能に,大腿四頭筋筋力が大きく関与していることが知られている.今回,COPD患者の運動耐容能に関する因子について,Shuttle Walking Test を(SWT)用い,大腿四頭筋の最大筋力を体重で除した値である体重支持力指数(Weight-Bearing Index ; WBI)0.6以上の群および0.6未満の群に分け,検討した.その結果,WBI 0.6以上の群ではSWTと最高酸素摂取量(Peak VO2),WBI 0.6未満の群ではSWTと大腿四頭筋筋力が最も強く相関した.この結果から,COPD患者における運動処方として,WBI 0.6未満では大腿四頭筋の筋力強化,WBI 0.6以上では酸素摂取量増加を目的とした運動療法が効果的である可能性が示唆された.

著者関連情報
© 2003 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top