大阪大学医学部附属病院に肺移植評価・移植で入院した患者のプロフィールや理学療法内容を後方視的に調査した.理学療法介入は術前四肢の筋力トレーニングが最頻であり,背景疾病に応じた選択が必要であった.術後は離床や継続的な全身持久力トレーニング,さらに肺・運動器合併症の治療に対応していた.理学療法は,肺移植待機期間には廃用を改善し,術後には早期離床と肺合併症の予防と治療,術前より引き続く廃用の改善および個々の患者のニードにあった運動水準まで新しい呼吸循環システムへ順応させることが理学療法の役割であると示唆された.