日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
シンポジウムⅡ
呼吸リハビリテーションマニュアル―運動療法―のインパクト
植木 純
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 14 巻 3 号 p. 333-336

詳細
抄録

2003年7月に発売された呼吸リハビリテーションマニュアル―運動療法―は,近年のエビデンス,複数の学会のコンセンサスに基づいた実践的なマニュアルである.関係学会会員への無料配布,教材としての使用(セミナー,専門学校,大学,医療施設など),講演の資料(研究会,シンポジウムなど),関連雑誌,団体への紹介,英語版の作成などによる運動療法を中心とした呼吸リハビリテーションの普及活動が行われている.運動療法マニュアルを主題としたシンポジウムで行った調査では,看護師にさらに啓発を行う必要性や,講演後に運動療法のイメージが高まり,現在の実施内容やプログラム改善の必要性をより強く認識するなどのシンポジウムの効果が示された.郵送で行った全国アンケート調査でも,呼吸リハビリテーションへの取り組みが変わるなどのインパクトが明らかにされた.現在,3学会による患者教育・栄養指導のマニュアルの作成が着手されており,呼吸リハビリテーションが包括的なプログラムとしてさらにわが国に普及していくことが期待される.

著者関連情報
© 2005 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top