2005 年 14 巻 3 号 p. 337-341
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者における健康関連QOLは,包括的尺度や疾患特異的尺度で評価される.呼吸リハビリテーションの効果のアウトカムに健康関連QOL評価が加えられることが多く,主に疾患特異的尺度が使用される.メタアナリシスは,呼吸リハビリテーションが疾患特異的尺度であるChronic Respiratory Disease Questionnaireの3つの領域(Dyspnea, Fatigue, Mastery)で臨床上意味のある差を上回る改善をもたらすことを示した.呼吸リハビリテーションは,COPD患者における呼吸困難,疲労を改善し,また疾患に対する支配感を高めるものと考えられる.