日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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症例報告
Ⅱ型呼吸不全に対し高頻度振動換気法(HFOV)による長期的な呼吸管理を行った1例
長島 修植木 純鈴木 勉池田 有紀南方 邦彦伊藤 潤久能木 真喜子佐藤 弘一高濱 由起子深澤 伸慈高橋 和久福地 義之助
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2006 年 15 巻 3 号 p. 434-438

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抄録

9歳,男性,肝部分切除術後に間質性肺炎が憎悪し,従来式の人工呼吸法で管理を行ったが,barotraumaを繰り返し,高炭酸ガス血症も憎悪,対応困難となりHFOVを導入した.HFOVによる人工呼吸管理が長期間にいたり,従来より報告されている数日間の短期使用では出現しない器機のトラブルが発生したが,高炭酸ガス血症コントロールが可能となり,barotraumaも再発しなかった.自験例はHFOVを離脱できなかったが,今後,症例を集積しⅡ型呼吸不全におけるHFOVの有用性が評価される必要がある.

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© 2006 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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