2006 年 15 巻 4 号 p. 458-460
近年,NPPVの導入が急性期に有効との知見が増えており,慢性呼吸不全の急性憎悪時や,挿管下人工呼吸からのウィーニング,気管支喘息重責発作,ある種の急性呼吸不全等に用いられ,その有用性が指摘され,適応が拡大されている.しかし,NPPVはすべての患者に有効ということではない.急性期の換気補助療法としては,導入の容易さと簡便性,患者に対する侵襲度の低さからは,まずNPPVが選択されるべきであるが,誤嚥がある場合,分泌物喀出が困難なため気道確保がまず必要である場合などは,IPPVが望ましい.