2006 年 15 巻 4 号 p. 617-622
呼吸リハビリテーション(リハビリ)を継続実施している安定期慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者22名を分岐鎖アミノ酸(BCAA)強化栄養剤摂取群(摂取群)と非摂取群に分け,摂取群と非摂取群で,アミノ酸分析,体重,BMI,呼吸機能,大腿四頭筋筋力,6分間歩行距離試験(6MWT)について比較検討した.その結果,摂取群では,BCAA,ヘモグロビン,呼吸筋力,大腿四頭筋筋力,運動耐容能が有意に改善された.非摂取群では,各評価項目に有意な変化はみられなかった.以上の成績から呼吸リハビリとBCAA強化栄養剤の併用は,呼吸筋力,大腿四頭筋筋力,運動耐容能の改善に有効である可能性が示唆された.