2007 年 17 巻 2 号 p. 103-106
慢性呼吸不全とはPaO2が60Torr以下の状態であると定義されており,その基礎疾患を問わない.在宅酸素療法はそのなかでも高度呼吸不全患者が対象となる.COPD患者の酸素療法の最も重要な効果は,予後の延長である.医師は在宅酸素療法導入に際して,慢性呼吸不全患者に適切な酸素処方を行うためにさまざまな病態評価を行う.MSW,訪問看護師,ケアマネージャーとも情報を共有しながら,個々の患者の日常生活,社会背景を把握したうえで適切な酸素処方が可能になる.