全身性疾患であるCOPDの管理において栄養管理は必須項目である.栄養指導の目的は体重増加に伴う病態の安定,急性増悪の回避,運動療法との相加効果といった具体的な目的意識を患者と共有することが大切である.栄養指導は早期から介入するが,段階的に目標摂取カロリーを上げながら患者をドロップアウトさせないように注意を払う.カロリー摂取は,呼吸商の面から脂質主体が望ましいが患者の嗜好も重視して継続できる内容とする.呼吸リハビリテーションにおける栄養指導は,常に運動療法との関係を意識したものでなければならない.