日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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イブニングセミナーⅡ
肺炎予防と口腔ケア
北川 善政村松 真澄井上 農夫男
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2007 年 17 巻 2 号 p. 133-138

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抄録

死亡率の高い老人性肺炎のほとんどが不顕性誤嚥による誤嚥性肺炎で,口腔常在菌が原因になることが多い.多くは嚥下反射や咳反射が低下し不顕性誤嚥を繰り返している.日常生活活動(Activities of Daily Living;ADL)の低下とともに口腔内環境が悪化すると免疫力も低下し,結果的に肺炎が重篤化する.口腔ケアは老人性肺炎を防止する最後の砦といわれている.口腔機能と全身との関係,経口摂取の重要性について概説し,口腔ケアを通して呼吸器感染症の予防,摂食・嚥下障害の改善,ADL,QOLの向上に歯科が貢献できることをお伝えしたい.

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© 2007 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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