日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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症例報告
筋萎縮性側索硬化症末期患者に対する陽・陰圧体外式人工呼吸器使用の有効性
吉原 千恵野澤 かほる大永 里美前川 恭子瓜生 伸一荻野 美恵子
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2008 年 18 巻 3 号 p. 253-257

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抄録

NIPPVの導入が困難だったALS末期患者1症例に,陽・陰圧体外式人工呼吸器(RTX®)を装着し,低流量酸素とオピオイドを併用した.その結果,低換気性呼吸不全・高炭酸ガス血症による意識障害は改善し,呼吸困難感や疼痛等の苦痛も緩和され,終末期の貴重な数日間のQOLが向上した.1症例だけの検討だが,ALS末期患者にとって,陽・陰圧体外式人工呼吸器使用が有効な手段である可能性が示唆された.

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© 2008 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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