抄録
方塊ブロック式や直立消波ブロック式などの重力式コンクリートブロック多段積み構造に対して,ブロック間にゴムマットを設置することで摩擦力を高めるとともに,弾性体としてのゴムマットの特性を利用し,ブロック多段積構造の耐震性を向上させる方法を提案した.提案法の検証のためにコンクリートブロック多段積み模型を作製し,ブロック間にゴムマットを設置して振動台加振実験を実施した.ゴムマットは硬さの異なる5種類を用意した.摩擦係数試験を行い,5種類のゴムマットの静止摩擦係数と動摩擦係数を測定した.これらの実験結果から,ゴムマットを設置した場合の各々の振動特性を明らかにし,耐震性を向上させるゴムマット設置効果の有効性を確認することができた.