抄録
慢性呼吸器疾患では心血管・脳血管疾患などと異なり,気道感染などによる増悪から入退院を繰り返す症例が多く,医療費の増大をもたらしている.これを断ち切るために,維持期の呼吸リハビリテーションでは継続的な運動療法と多職種参加の患者教育による感染予防が身体機能を維持する点で重要である.しかし,標準算定日数は90日であり,その上限の除外対象はCOPDのみであり,それ以外の疾患では病状詳記を書くか,月13単位にて算定している.また,1単位170点では人件費を賄うのが限度である.これでは呼吸器疾患に対する運動療法や教育の効果を維持することは困難であるため,見直しが必要である.