抄録
慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:COPD)における日常活動性は,死亡の最も高い危険因子であり,入院頻度や予後などとも相関することより,重要な治療ターゲットである.しかし,現時点では確立した標準評価法が存在せず,COPDに対する報告が多く信頼性が比較的高いとされているDynaPort Activity Monitor®(DAM)も,大きさ,操作の煩雑さ,連続測定時間の短さの問題が存在する.アクティマーカー®はDAMの問題を克服しており,臨床応用のための検証が行われた.その結果,COPD患者の活動性評価法としての再現性が確認され,雨天でない平日3日間のデータを用いることで反復性が確認され,活動性測定法の標準化がなされた.この方法により,今後COPD患者の活動性の詳細分析や,活動性向上および維持のための介入法の開発などが可能になると考えられた.