日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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症例報告
自然気胸術後に悪性高熱症を発症した症例への呼吸理学療法の経験
大久保 圭子川手 信行大島 穣氷室 直哉富田 由里片岡 大輔野中 誠門倉 光隆
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2014 年 24 巻 1 号 p. 137-140

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抄録
症例は30歳代の男性.午前8時に突然の胸痛があり,近医で左自然気胸と診断された.自宅安静にて様子をみていたが同日夕方より左胸部痛が増強し,当院へ救急受診して胸腔ドレナージを施行された.胸部CTでは両側肺尖部にブラを認め,また気漏の改善がなく,発症12日後に胸腔鏡下左肺部分切除術を施行した.閉創時より筋硬直・頻脈・発熱を認め,悪性高熱症と診断してダントロレンナトリウム投与とクーリングを開始し,抜管せずに鎮静下に集中治療室に帰室となった.第22病日に呼吸器離脱,27病日より呼吸理学療法を開始し,30病日には呼吸状態の改善により一般病棟へ転棟.第42病日に退院となった.積極的な呼吸理学療法の関与によって退院まで順調に回復した.
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© 2014 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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