2014 年 24 巻 1 号 p. 20-25
慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Desease: COPD)における日常身体活動性は,死亡の最も高い危険因子であり重要な治療ターゲットである.しかし,現時点では確立した標準評価法が存在しないが,COPDに対する報告が多く信頼性が比較的高いとされているDynaPort Activity Monitor®(DAM)も,機器自体の大きさ,操作の煩雑さ,連続測定時間の短さの問題が存在する.そこで,DAMの問題を克服しているActimarker®に対して臨床応用のための検証を行った.その結果,COPD患者の身体活動性評価法としての再現性が確認され,雨天でない平日3日間のデータを用いることで反復性が確認され,身体活動性測定法の標準化がなされた.この方法により,今後COPD患者の身体活動性の詳細分析や,身体活動性維持・向上のための介入法開発などが可能になると考えられた.