日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
原著
高負荷圧吸気筋トレーニングが若年競泳選手のパフォーマンス向上へ及ぼす効果
大倉 和貴甲斐 学川越 厚良菅原 慶勇高橋 仁美塩谷 隆信
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 24 巻 2 号 p. 268-274

詳細
抄録

【目的】本研究は,高負荷圧の吸気筋トレーニング(IMT)が,若年競泳選手のパフォーマンス向上へ及ぼす効果について検証することを目的とした.【方法】大学水泳部員の男子24名を,高負荷IMT群(High群)と低負荷対照群(Low群)へ無作為に振り分け,普段の競泳の練習に併せてIMTを8週間行った.IMT開始前と開始4週後,開始8週後に呼吸機能,呼吸筋力,吸気筋耐久力,運動耐容能,競技タイムトライアル(クロール)の測定を行った.【結果】High群では呼気筋力,吸気筋力,吸気筋耐久力,運動耐容能,100 m,400 mのタイムに,Low群では吸気筋力と吸気筋耐久力にのみ有意な向上がみられた.吸気筋力,吸気筋耐久力はいずれもHigh群でより増加した.【結論】IMTは若年競泳選手において競泳の練習と併用することで,パフォーマンス向上へ付加的要素となる可能性が示唆された.

著者関連情報
© 2014 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top