日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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研究報告
人工呼吸管理中の開放式吸引手技の解析
──人形を用いたシミュレーション研究──
関口 浩至大城 清貴石川 美根子近藤 豊久木田 一朗
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2014 年 24 巻 3 号 p. 336-340

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抄録
当院ICUでは人工呼吸管理中の気管内吸引は閉鎖式システムを導入しているが,一般病棟では未滅菌手袋を用いた開放式吸引を実施している.CDCガイドラインでも滅菌手袋使用の有用性は未解決問題であるが,現行の未滅菌手袋による方法で本当に感染の危険がないのか疑問が残る.そこで本研究では看護師51名を対象に人形に対して未滅菌手袋による開放式吸引を実施させ,手技をビデオで記録し,映像を基に開放式吸引手技の問題点を検討する実験を行った.結果は手袋の操作で92%,吸引チューブ先端の清潔保持で33%の者に感染の恐れとなる手技が存在した.また吸引中,外した人工呼吸器回路の多くがベッド上に置かれ病原菌の拡散や回路の汚染が懸念された.吸引時間は25.2±13秒で推奨時間を超えていた.以上の結果から吸引にかかわる全看護師が再教育を受ける必要があった.また病棟への閉鎖式システムの導入は今回の問題に,比較的早急に対応できる一つの選択肢と考えられた.
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© 2014 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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